「会社を辞めて、自分の力で生きていく」
その響きは、長年組織の歯車として走り続けてきた私たちにとって、何物にも代えがたい光景に見えます。
YouTube、ブログ、SNS……。画面の向こう側で自由に振る舞う人々を見て、「自分にもできるはずだ」と胸を熱くした夜が、一度や二度はあるはずです。
しかし、現実は甘くありません。資産型ビジネスと呼ばれるYouTubeやブログは、芽が出るまで数ヶ月、いえ、数年単位の「無給の修行」を強いてきます。
住宅ローン、教育費、そして忍び寄る老後の足音。40代、50代の私たちにとって、収益ゼロの期間が続くことは、自由への切符ではなく「生活破綻への片道切符」になりかねません。
では、私たちは夢を諦めるべきなのでしょうか?
いいえ、答えは「戦い方を変える」ことにあります。
YouTubeやブログは、当たれば大きい「ストック型(資産型)」のビジネスです。
しかし、これは果実が実るまで時間がかかる果樹園のようなもの。空腹のまま苗を植えても、収穫の前に倒れてしまいます。
私たちがまずすべきことは、今日、明日を生き抜くための「フロー型(労働型)」の収入源、つまり「動けば必ずお金になる仕事」を確保することです。
「また労働か」とがっかりしないでください。今のあなたには、長年の社会人生活で培った「スキル」という目に見えない資産があります。
文章を書くこと、動画を編集すること、あるいは正確に荷物を届けること。これらはすべて、誰かの「困った」を解決する商品になります。
自分を運営するのではなく、「誰かの運営を手伝う」側に回った瞬間、不確実だった収益は「確実な報酬」へと姿を変えます。
もし明日から「1円」を稼がなければならないとしたら、選ぶべき道は3つです。
一つは、Webライターや動画編集などの「受託型」。クラウドソーシングを活用すれば、あなたの経験がそのまま記事や動画になり、納品すれば即、報酬が発生します。
二つ目は、軽貨物配送などの「実労働型」。デジタルに不慣れでも、体が動くならこれほど手堅い仕事はありません。
三つ目は、不用品販売などの「物販型」。まずは家の不用品をメルカリで売る。これだけで、商売の基本である「仕入れと販売」の感覚が身につき、軍資金が手に入ります。
私が最もおすすめするのは、これらを組み合わせた「二階建て」の戦略です。
一階部分には、受託や実労働で月5万?10万円の「手堅い基盤」を作る。そして二階部分で、その活動の知見をネタにしてYouTubeやブログという「大きな夢」を育てる。
一階がしっかりしていれば、二階がたとえ数ヶ月無収益でも、生活が揺らぐことはありません。この心の余裕こそが、実はYouTubeやブログを継続させる最大の秘訣なのです。
「雇われない生き方」とは、決してギャンブルではありません。
まずは自分の得意なこと、人から頼まれてできそうなことを一つ探してみる。
そこから得られる最初の報酬は、会社からもらう給料とは全く違う、震えるような喜びをあなたに与えてくれるはずです。
無謀な挑戦はやめましょう。賢く、着実に。
足元の砂利を固めながら、一歩ずつ理想の山を登る。それこそが、40代、50代が手に入れるべき「本当の自由」への最短ルートなのです。